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街角コラム

再開発相次ぐ新宿駅、計画に見える課題点

2020年9月、新宿駅西口の再開発計画が、小田急電鉄と東京地下鉄(東京メトロ)から発表されました。2019年12月に決定された都市計画である「新宿駅直近地区土地区画整理事業」と一体となり、「駅とまちの連携を強化する」としています。この再開発計画の詳細については、新宿賃貸事務所.comの賃貸オフィスコラムにおいても、過去に解説しております(新宿駅西口が変わる…大規模再開発計画の内容)。

今新宿駅周辺で相次ぐ再開発計画ですが、その理由や課題点について今回は解説していきます。

新宿駅周辺の建物は「古い」?

新宿駅周辺

※新宿区報道発表資料より引用

「再開発」とは言葉の通り、既成の市街地を整備しなおすことを意味します。戦後の復興や高度経済成長の際、交通の便の良さや関東大震災の教訓から、新宿駅周辺に白羽の矢が立ち、新宿駅を中心に数多くの商業施設やホテルなどが建てられました。

当然のことながら、当時建設されたビルなどの建物が現在でも多く残っており、中には地図中に赤色で示された、築50年以上の老朽化した建物も目立ちます。

小田急電鉄

※小田急電鉄ニュースリリースより引用

実際、今回の再開発区域で解体される小田急百貨店の本館は1967年竣工、旧本館にあたる別館ハルクは1962年竣工と、どちらも既に築50年以上経過している老朽化物件となっています。

老朽化した建物が多くあることで、「新宿」というブランド力の低下を危惧しているのは、小田急電鉄や東京メトロのみならず、他の民間業者でもこれらの物件をどうにかしたいと考えているはずです。

東京都や新宿区では、こういった民間業者の動きと連携することで、新宿が抱える課題を解決していくことを狙っており、今回の再開発計画はその足掛かりになるのではないかと考えられています。

新宿駅まで来た人の動きと駅周辺環境の不一致

駅周辺環境

※新宿区報道発表資料より引用

日本一はおろか、世界一の乗降客数を誇るターミナル駅・新宿駅。JRから地下鉄、私鉄まで数多くの路線が乗り入れていますが、それらの路線で新宿駅までやってきた人々は、そこからどのように移動していくのでしょうか?

調査の結果、新宿駅まで鉄道でやってきた利用客は、そのほとんどが駅から徒歩で移動していくことが判明しました。駅周辺に商業施設やオフィスビル、宿泊施設などが多数存在していることや、隣駅までの間隔が短くその間も満遍なく建物が存在していることなどが影響していると思われます。

一方、駅周辺は元々増大した交通量に対応するため、幅の広い道路が敷設されており、駅前広場も半分は道路が占めています。その結果、歩道部分が2~3割と狭くなってしまい、増え続ける外国人観光客や今後利用客数が増えた際に、待ち合わせなどで滞留できる空間が不足してしまっています。数多く伸びる幹線道路は街を分断している一因になっています。

分断された東西を繋げられるか?

西口と東口

※新宿区報道発表資料より引用

また、新宿駅は南北に延びる多数の線路が西口と東口を完全に分断してしまっており、幹線道路が数多く通っていることも相まって、西新宿の都庁・新宿中央公園方面と、東新宿の歌舞伎町・新宿三丁目・新宿御苑方面の往来がしにくく、同じ新宿でも東西のつながりが薄く、各々が独自の成長を遂げ異なる賑わい方になってしまっている現状があります。

歩行者の滞留空間がない結果、ある場所に歩行者が集中したり動線が交錯していたりする上、駅ビルの乱立などで駅構内の構造自体が複雑化していたりと、ターミナル駅としての機能を果たせていない部分も見られます。

再開発計画

※JR東日本プレスリリースより引用

この再開発計画に先駆け、JR東日本では新宿駅構内のリニューアル工事に着手し、2020年7月に東西自由通路が開通、分断された東西の移動を促進し双方の発展に貢献することが見込まれています。

また、駅前広場の拡幅の他、JRの線路の上に歩行者用デッキを整備することで、東西間移動の促進、新たな動線や滞留空間の確保を行い、利用客中心の駅として再整備することを目標としています。

山積する課題、解決した先に見える姿

高度経済成長の頃に建てられたような老朽化した建物、車優先の道路レイアウト、待ち合わせ場所などの滞留空間の少ない駅前広場、分断された東西…世界一の乗降客数を誇る新宿駅ですが、現在では多くの課題点が挙げられ、ブランド力の低下が危惧されています。

複雑化した駅構内と分断された東西地域との動線を改良することで人の移動と交流を促進、新たな活力を生み出していくことでターミナル駅としての機能を果たしていこうというのがこの再開発計画のコンセプトとなります。

この再開発計画のコンセプトを一言で表せば、「人中心」。人が集まることによるビジネスチャンスの拡大、東西間の交流の促進、そしてそれにより新宿駅のブランド力向上に繋げていく、という考えに基づいています。

しかしながら、東西自由通路の完成を目前に新たな問題が立ちはだかることになりました。昨今猛威を振るっている新型コロナウイルス(COVID-19)です。これにより不要不急の外出自粛や在宅勤務の徹底、外国人の入国規制など、外出する人が減ったことで人と人との交流の機会も減ってしまっています。

とはいえ、何事も日進月歩。建物の老朽化も進めば、再開発計画に基づく工事も進んでいきます。新型コロナウイルスの感染状況も刻一刻と変わっていくことでしょう。再開発後に開業する高層ビルの事業形態についてはまだ未定とのことですが、現在のコロナ禍も考慮しながらアフターコロナを見据え計画を柔軟に適応させることで、収束後の街づくりの象徴・模範となるべく挑戦し続けていくことを願ってやみません。

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